治験とは、新薬などを発売する前に行う臨床試験のことです。新薬が安全かどうかを様々なデータを取ることで確認します。
治験というと「危険」というイメージをお持ちの方も多いのではないかと思います。
「治験って危険なの?」
「治験って泊まりなの?」
「治験っていくらくらい稼げるの?」
といった疑問に答えます。
もくじ(見出しのまとめ)
治験でいくら稼げるの?
治験の内容によって報酬は様々です。
厳密には治験は「仕事」ではなく「有償ボランティア」です。
そのため、報酬の呼び名が「負担軽減費」や「治験協力費」といいます。
参加者側からすると大きな違いはないですね。
通院一回:10000円前後
入院一泊:10000~20000円前後
です。
ただし、この報酬額は治験の説明会に参加した時に教えてもらえる場合がほとんどです。
治験アルバイト登録のサイトによっては事前にある程度の報酬額が見れるサイト(後述)もあります。
数日間入院する治験であれば、それだけで10万円以上稼ぐことも可能です。
治験を始めるには?
様々な治験ボランティア募集サイトがあります。
実際に使ってみて自分に合うものを選ぶしかありません。
いくつか紹介します。
もちろんすべて登録無料です。
ニキビ治験・メタボ治験・アトピー治験など掲載
専門医師による診察とアドバイスが無料で受けられ、治験協力費がもらえる
優良案件多数、遠方からの治験参加も
個人で使えるテレビやパソコンをはじめ、PS4・マンガ・DVD・Wi-Fi完備
無料アカウント作成前からいくつかの治験案件を見れる
新薬・食品・化粧品のモニター募集
AGA男性型脱毛の治験
治験は土日・平日夜間の実施も。AGAの新薬を試せるチャンス
糖尿病、高血圧、喘息等身近な疾患多数掲載
無料で血液検査などを受けられる
治験は危険?
よくマウスの実験結果などがニュースになることありますよね?
しかし同じ哺乳類のマウスで実験したからといって人間でも同じような効果があるとは限りません。
そこで必要になるのが「治験」です。
実際に人間に投与して、様々なデータを取ることによって安全性を確認します。
まず、「危険性を確認」しているのではなく「安全性を確認」しているという点に注目です。
つまり、いきなり訳の分からない新薬の実験台になる訳ではないということです。
治験を行う会社等は、薬事法という法律と、国が定めた「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(GCPといいます)を守らなければなりません。
このGCPは国内だけではなく国際的な基準です。
どういったルールが定められているのか簡単に紹介します。
GCPの要件を満たす病院で行うこと
具体的には、
ことが要件になっています。
つまり、参加する人が安全に治験を行えるような設備や人材のいる病院でしか行えないということですね。
薬事法・GCPで定められているルール
しっかりとした第三者のチェックが義務付けられています。
医師が合意した「治験実施計画書」を厚生労働省に届け出ます。問題があれば国が指示を出します。
「治験実施計画書」が参加者の人権と福祉を守るものか、医師は適切か、参加者への説明は適切かなどを審査します。この委員会にはその治験に利害関係のない第三者の出席が義務付けられています。
文書によって必ず参加者の同意を得なければ治験はできません。
知られていない重大な副作用が発生した場合は国に報告され、参加者の安全を確保するため対処がなされます。
製薬会社が、治験がルールに沿って行われているかを調査し確認します。
また、参加者が不安に思ったり、自分の知らないことをされないようにインフォームドコンセントも義務付けられています。
インフォームドコンセントとは、治験の詳細な説明と参加者の自由意志による同意のことです。
具体的には説明文書と同意文書が渡されます。
説明文書には主に以下のような内容が書かれています。
- 治験の目的
- 治験薬の使用方法
- 検査内容
- 参加する期間
- 期待される効果
- 予想される副作用
- 参加はいつでもやめることができること
- 不参加の場合でも不利益は受けないこと
- 副作用が起きて被害を受けた場合は補償を請求できること
- カルテ、検査結果などの医療記録を治験を依頼した製薬会社、厚生労働省、治験審査委員会の担当者が見ること
- 担当する医師の氏名・連絡先
- 治験に関する質問・相談のための問い合わせ先
- プライバシーは厳重に保護されること
また、参加者に守ってもらいたい以下のような事項も記載されています。
これは治験内容によって多少異なります。
- 治験薬の服薬方法・検査などの注意
- 食事や運動に関する注意
- 飲酒、喫煙などの制限
- 他の薬を服用する場合の注意
- 体調に変化が見られた場合の注意
また、治験を実施する病院や治験内容によって異なりますが、参加者は以下のような待遇を受けることができます。
- 一定の範囲での通院の交通費補助
- 診察待ち時間を短くする治験専門の外来診察の設置
- 服薬指導や患者さんの相談を受ける専任の看護師・薬剤師の配置
- 治験や健康などに関する質問や相談に応じる治験相談窓口の設置
- 治験を依頼している製薬会社による治験薬を使用している期間中の検査費用と一部のくすり費用負担
かなり手厚いですね。
ここまでで特に重要なのは、予想される副作用は先に説明されるので嫌ならやめて良いという点だと思います。
また、勝手に話を進められてよくわからないまま治験が始まることのないような制度設計になっている点も重要ですね。
ここまでには触れられていませんが、なにかしらの持病を持っていて新薬を治験で試した場合にはその病気が治る可能性もあります。
ほとんどの場合、治験を始める前の健康診断も無料です。
なにより、治験を経て新薬が世にでることで命を救われる人がいるかもしれないと考えると治験参加者は社会的にも非常に重要な役割を担っていると言えます。
治験は泊まり?
治験には通院するものと入院するものがあります。
もちろん自分がやりたい方だけ引き受ければよいので、サラリーマンであっても治験に参加することができます。
基本的には宿泊を伴う治験の方が高額報酬になりやすいです。
治験アルバイトで稼ぐコツ
治験で稼ぐためには、まず自分が応募できる治験を把握する必要があります。
サイトによって治験の種類や内容、参加条件が異なります。
自分の参加できる条件の治験をできるだけ多く把握するためには、多くのサイトを定期的にチェックする必要があります。
また、治験の目的は「データを取ること」なので、正確なデータを取れるように協力しましょう。
禁止されていることはやってはいけません。
製薬会社や治験サイトから信頼を得られるよう努めましょう。
治験アルバイトは禁止されていること以外は基本的に何をしていてもOKです。
人によっては、治験で稼ぎつつ、他の仕事をこなし2重に稼ぐことも可能です。
空いている時間を有効活用できるので、お断りされないよう信頼を失わないことが大切です。