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「格安SIM・電力自由化・ひかりコラボ」仕組みは全部一緒!

格安SIMや電力自由化など話題になっていますが、これらがなぜ「安くなる」のか疑問に思っている人も多いのではないのでしょうか?

また、「品質が悪くなるのでは?」などの不安もあると思います。

ここでは、光コラボ、電力自由化、格安SIMの共通点を中心にその仕組みを説明します。

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理解の鍵は「卸売り」

光コラボ、電力自由化、格安SIMの共通点は全てNTTなどの大手寡占企業にインフラを卸してもらっているということです。

ここではわかりやすくするためNTTを例に採っていきます。

NTTのインフラを参入企業がお金を出して借りていると考えてください。

各ケースで見てみましょう。

格安SIMのケース

kakuyasusim

格安SIMのケースでは、NTTドコモが「携帯の電波」を参入企業(MVNOという)に卸しています。

具体的にいくらで卸しているのかはDocomoの資料を見ればわかります。
docomooroshi

携帯・スマホに使える電波帯は法律で定められているので、NTTなどが独占していると他の企業は参入できませんでした。

この卸し売りが始まったことで、NTTドコモの回線を使って(借りて)様々な企業が携帯・スマホ事業に参入することができるようになりました。

その結果、様々な企業の競争により、質の良い回線(インフラ)を格安で使用できるようになっています。

光コラボのケース

光コラボも同様です。

これもNTT東日本の資料で説明されています。

hikarikorabo

図の「サービス提供プレーヤー」というのが光コラボ事業者です。

多くの場合、それまでプロバイダとして事業を行っていた事業者が光コラボに参入しています。

参考
「○○ with フレッツ光」
←回線事業者(フレッツ光)とプロバイダ事業者(ビッグローブなど)が別

「○○光」
←光コラボ←回線とプロバイダがセットになっている(どちらもビッグローブなど)

電力自由化のケース

電力自由化の仕組み
出典関西電力

電力自由化も基本的には同じです。

参入企業は、既存の大手電力会社の送配電設備を使用料を支払って借りて電気を各家庭に届けます。

実際には2020年を目処に送配電設備を既存大手電力会社から分離して、既存の大手電力会社と参入企業が公正な競争のもと使用料を支払うことになります。

寡占・独占から自由競争へ

全てに共通するのは、一部の企業が独占していたものを、ほぼ誰でも参入できるようにした点です。

NTTは1985年まで「電電公社」という名の国営企業でした。

シンプルに言うと「税金を使ってインフラを整備したにも関わらず、そのインフラを民間企業になった今も独占してお金儲けしているのはよくないよね?」ということですね。

資本主義社会の日本では、民間企業は市場による競争にさらされるべきなのでこういった流れになるのは自然なことです。

むしろ遅いくらいです。

また、NTTにとっても顧客と直接契約を結ばないことから、サポートや宣伝に掛かる費用を抑えられるというメリットもあります。

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インフラの質は変わらない

特に格安SIMなどに変えるときに気になるのが、「電波悪くなったりするんじゃないの?」だと思います。

ここまで読んだ方はご承知の通り、既存大手企業のインフラを借りているので「回線自体の質」は変わりません。

光コラボであろうと電力自由化であろうと同じことです。

新たに参入した電力事業者と契約しても、既存の送配電設備を使うので急に停電になるということは考えにくいでしょう。

電力自由化に関しては、送配電設備の完全分離が行われ、独自の送配電設備で送電する電力会社が出てきたらインフラの質も変わる可能性があります。

サービスの質は変わる

一方でサービスの質は変わる可能性が大きいです。
実際、新規参入している企業はそれぞれユニークなサービスを打ち出すことで差別化し、顧客確保の努力をしています。

卸値以下には価格を下げることができないので、その他のサービス面で様々な工夫をしています。

また、「回線自体の質」は変わらなくても、「回線当たりの顧客数」は変わる可能性があります。

2車線ある道路があるとしましょう。

今までは「各車線に車1台までしか走らせない」としていたところ、利益を追求するあまり「1つの車線に複数台の車を詰め込む」などしてサービス提供をする企業もあり得るということです。

そうなると当然渋滞が発生します。
ネットの速度や使用量に制限が発生するということです。

ただし、そういったサービスを提供する企業は長期的には顧客が離れてしまうので淘汰されるでしょう。

格安SIMだけ圧倒的に安くなる理由

実際の価格を見てみると、光コラボや電力自由化で新しく参入した企業と契約を結んでもほとんど安くはなりません。

これは卸値が安くならないからです。

参入企業からすれば仕入値が安くならないので、エンドユーザーである消費者への価格も安くすることができません。

一方で、御存知の通り格安SIMは今では月額1000円以下でスマホを持つことも可能です。

なぜ格安SIMと光コラボ・電力自由化でこのような違いが生まれるのでしょうか?

 
最も大きな理由の1つはインフラの維持費の違いではないかと思います。

つまり、光コラボのインターネット回線や、電力自由化の送配電設備などはその維持費にコストが掛かるということです。

どちらも自宅まで線を引っ張って来ていますよね?

ネットであれば自宅まで光回線を引っ張っています。

電気であれば、自宅まで電線を引っ張ってきています。

それらのインフラの維持費はどうしてもカットできないということなのでしょう。

 
一方で格安SIMは異なります。

電波は電波塔(基地局)の維持費で足ります。

各スマホユーザーまで線を引っ張ってきていませんよね?

それでは糸電話になってしまいます。

この点の違いから卸値の違いが出ているのではないでしょうか

私は専門家ではないので、詳しくは調べてください

逆にいえば、こういった「物理的な線が必要」なものと「電波で足りる」ものとでは根本的な違いがあるため、自由化しても光コラボや電力自由化ではさほど価格が下がることを期待できません。

むしろ、自由化したことによって競争が激化し、一部の企業だけが生き残り、再び寡占・独占状態になることもあり得ます。

そうなってしまうと、「自由競争の結果」という免罪符のもと、今より高い価格でサービス提供が行われる可能性すらあります。

独禁法がありますが、それが機能するかは怪しいところです

まとめ

簡潔に説明してきましたが、光コラボ、格安SIM、電力自由化はそれぞれ細かい構造は異なります。

あくまでも「共通点から簡単に理解するならこんな感じ」という説明です。

詳しく知りたい方はそれぞれを掘り下げて調べてみてください。

また、当サイトでは特に格安SIMへの乗り換えをオススメしています。

詳しくは以下のページをご覧ください。
http://kasegunet.jp/how-to-choose-better-sim/

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